納税義務者

このエントリーをはてなブックマークに追加

(相続税の納税義務者)

第一条の三 次の各号のいずれかに掲げる者は、この法律により、相続税を納める義務がある。

一 相続又は遺贈
贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下同じ。
により財産を取得した個人で当該財産を取得した時において
この法律の施行地に住所を有するもの

二 相続又は遺贈により財産を取得した次に掲げる者であつて、
当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有しないもの

イ 日本国籍を有する個人
当該個人又は当該相続若しくは遺贈に係る被相続人遺贈をした者を含む。以下同じ。が当該相続又は遺贈に係る相続の開始前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたことがある場合に限る。

ロ 日本国籍を有しない個人
当該相続又は遺贈に係る被相続人が当該相続又は遺贈に係る相続開始の時においてこの法律の施行地に住所を有していた場合に限る。

三 相続又は遺贈によりこの法律の施行地にある財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有しないもの(前号に掲げる者を除く。

四 贈与(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を除く。以下同じ。
により第二十一条の九第三項の規定の適用を受ける財産を取得した個人(前三号に掲げる者を除く。

2 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第百三十七条の二(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予)又は第百三十七条の三(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予)の規定の適用がある場合における前項第二号イの規定の適用については、次に定めるところによる。

一 所得税法第百三十七条の二第二項の規定により同条第一項の納税の猶予に係る期限の延長を受ける個人が死亡した場合には、当該個人の死亡に係る相続税の前項第二号イの規定の適用については、当該個人は、当該個人の死亡に係る相続の開始前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたものとみなす。

二 所得税法第百三十七条の三第一項(同条第三項の規定により適用する場合を含む。以下この号及び次条第二項第二号において同じ。)の規定の適用を受ける者から同法第百三十七条の三第一項の規定の適用に係る贈与により財産を取得した者(以下この号において「受贈者」という。)が死亡した場合には、当該受贈者の死亡に係る相続税の前項第二号イの規定の適用については、当該受贈者は、当該受贈者の死亡に係る相続の開始前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたものとみなす。ただし、当該受贈者が同条第一項の規定の適用に係る贈与前五年以内のいずれの時においてもこの法律の施行地に住所を有していたことがない場合には、この限りでない。

三 所得税法第百三十七条の三第二項(同条第三項の規定により適用する場合を含む。以下この号及び次条第二項第三号において同じ。)の規定の適用を受ける相続人(包括受遺者を含む。以下この号及び次条第二項第三号において同じ。)が死亡(以下この号において「二次相続」という。)をした場合には、当該二次相続に係る相続税の前項第二号イの規定の適用については、当該相続人は、当該二次相続の開始前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたものとみなす。ただし、当該相続人が所得税法第百三十七条の三第二項の規定の適用に係る相続の開始前五年以内のいずれの時においてもこの法律の施行地に住所を有していたことがない場合には、この限りでない。

(贈与税の納税義務者)

第一条の四 次の各号のいずれかに掲げる者は、この法律により、贈与税を納める義務がある。

一 贈与により財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するもの

二 贈与により財産を取得した次に掲げる者であつて、当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有しないもの

イ 日本国籍を有する個人(当該個人又は当該贈与をした者が当該贈与前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたことがある場合に限る。

ロ 日本国籍を有しない個人(当該贈与をした者が当該贈与の時においてこの法律の施行地に住所を有していた場合に限る。

三 贈与によりこの法律の施行地にある財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有しないもの(前号に掲げる者を除く。

2 所得税法第百三十七条の二(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予)又は第百三十七条の三(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予)の規定の適用がある場合における前項第二号イの規定の適用については、次に定めるところによる。

一 所得税法第百三十七条の二第二項の規定により同条第一項の納税の猶予に係る期限の延長を受ける個人が財産の贈与をした場合には、当該贈与に係る贈与税の前項第二号イの規定の適用については、当該個人は、当該贈与前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたものとみなす。

二 所得税法第百三十七条の三第一項の規定の適用を受ける者から同項の規定の適用に係る贈与により財産を取得した者(以下この号において「受贈者」という。)が財産の贈与(以下この号において「二次贈与」という。)をした場合には、当該二次贈与に係る贈与税の前項第二号イの規定の適用については、当該受贈者は、当該二次贈与前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたものとみなす。ただし、当該受贈者が同条第一項の規定の適用に係る贈与前五年以内のいずれの時においてもこの法律の施行地に住所を有していたことがない場合には、この限りでない。

三 所得税法第百三十七条の三第二項の規定の適用を受ける相続人が財産の贈与をした場合には、当該贈与に係る贈与税の前項第二号イの規定の適用については、当該相続人は、当該贈与前五年以内のいずれかの時においてこの法律の施行地に住所を有していたものとみなす。ただし、当該相続人が同条第二項の規定の適用に係る相続の開始前五年以内のいずれの時においてもこの法律の施行地に住所を有していたことがない場合には、この限りでない。

(相続税の課税財産の範囲)

第二条 第一条の三第一項第一号又は第二号の規定に該当する者については、その者が相続又は遺贈により取得した財産の全部に対し、相続税を課する。

2 第一条の三第一項第三号の規定に該当する者については、その者が相続又は遺贈により取得した財産でこの法律の施行地にあるものに対し、相続税を課する。

(贈与税の課税財産の範囲)

第二条の二 第一条の四第一項第一号又は第二号の規定に該当する者については、その者が贈与により取得した財産の全部に対し、贈与税を課する。

2 第一条の四第一項第三号の規定に該当する者については、その者が贈与により取得した財産でこの法律の施行地にあるものに対し、贈与税を課する。

 相続税法基本通達

(納税義務の範囲)

1の3・1の4共‐3 
法第1条の3第1項各号又は第1条の4第1項各号に掲げる者の相続税又は贈与税の納税義務の範囲は、それぞれ次のとおりであるから留意する。

(1) 無制限納税義務者(法第1条の3第1項第1号又は第1条の4第1項第1号に掲げる個人又は第1条の3第1項第2号又は第1条の4第1項第2号に掲げる個人をいう。以下同じ。) 相続若しくは遺贈又は贈与により取得した財産の所在地がどこにあるかにかかわらず当該取得財産の全部に対して相続税又は贈与税の納税義務を負う。

(2) 制限納税義務者(法第1条の3第1項第3号又は第1条の4第1項第3号に掲げる個人をいう。以下同じ。) 相続若しくは遺贈又は贈与により取得した財産のうち法施行地にあるものに対してだけ相続税又は贈与税の納税義務を負う。

(3) 特定納税義務者(法第1条の3第1項第4号に掲げる個人をいう。以下同じ。) 被相続人が法第21条の9第5項に規定する特定贈与者(以下「特定贈与者」という。)であるときの当該被相続人からの贈与により取得した財産で同条第3項の規定(以下「相続時精算課税」という。)の適用を受けるものに対して相続税の納税義務を負う。

(居住無制限納税義務者の判定)

1の3・1の4共‐4 相続税又は贈与税の納税義務者が居住無制限納税義務者であるかどうかの判定は、その者が相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得した時において、法施行地に住所を有するかどうかによるのであつて、被相続人(遺贈をした者を含む。以下同じ。)又は贈与をした者の住所が法施行地にあるかどうかは問わないのであるから留意する。
 したがつて、相続若しくは遺贈又は贈与により法施行地にある財産を取得した者で当該財産を取得した時において法施行地に住所を有しないものは、たとえ、当該財産を取得した時において法施行地に居所を有していても、居住無制限納税義務者には該当しないのであるから留意する。

 

 

(「住所」の意義)

1の3・1の4共‐5 法に規定する「住所」とは、各人の生活の本拠をいうのであるが、その生活の本拠であるかどうかは、客観的事実によって判定するものとする。この場合において、同一人について同時に法施行地に2箇所以上の住所はないものとする。

 

(国外勤務者等の住所の判定)

1の3・1の4共‐6 日本の国籍を有している者又は出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)別表第2に掲げる永住者については、その者が相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得した時において法施行地を離れている場合であっても、その者が次に掲げる者に該当する場合(1の3・1の4共‐5によりその者の住所が明らかに法施行地外にあると認められる場合を除く。)は、その者の住所は、法施行地にあるものとして取り扱うものとする。

(1) 学術、技芸の習得のため留学している者で法施行地にいる者の扶養親族となっている者

(2) 国外において勤務その他の人的役務の提供をする者で国外における当該人的役務の提供が短期間(おおむね1年以内である場合をいうものとする。)であると見込まれる者(その者の配偶者その他生計を一にする親族でその者と同居している者を含む。

(注) その者が相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得した時において法施行地を離れている場合であっても、国外出張、国外興行等により一時的に法施行地を離れているにすぎない者については、その者の住所は法施行地にあることとなるのであるから留意する。


(日本国籍と外国国籍とを併有する者がいる場合)

1の3・1の4共‐7 法第1条の3第1項第2号イ又は第1条の4第1項第2号イに規定する「日本国籍を有する個人」には、日本国籍と外国国籍とを併有する重国籍者も含まれるのであるから留意する。



(個人とみなされるもの)

1の3・1の4共‐2 相続税又は贈与税の納税義務者は、相続若しくは遺贈(贈与をした者の死亡により効力を生ずべき贈与以下「死因贈与」という。を含む。以下同じ。)又は贈与(死因贈与を除く。以下同じ。)によって財産を取得した個人を原則とするが、次に掲げる場合においては、それぞれ次に掲げるものは法第9条の4第3項又は法第66条の規定により個人とみなされて相続税又は贈与税の納税義務者となることに留意する。

(1) 法第9条の4第1項又は第2項に規定する信託の受託者(個人以外の受託者に限る。以下1の3・1の4共‐2において同じ。)について同条第1項又は第2項の規定の適用がある場合 当該信託の受託者

(2) 代表者若しくは管理者の定めのある人格のない社団若しくは財団を設立するために財産の提供があった場合又はその社団若しくは財団に対し財産の遺贈若しくは贈与があった場合 当該代表者若しくは管理者の定めのある人格のない社団若しくは財団

(3) 持分の定めのない法人(持分の定めのある法人で持分を有する者がないものを含む。以下1の3・1の4共‐2において同じ。)を設立するために財産の提供があった場合又はこれらの法人に対し財産の遺贈若しくは贈与があった場合において、当該財産の提供又は遺贈若しくは贈与をした者の親族その他これらの者と法第64条第1項に規定する特別の関係がある者の相続税又は贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるとき 当該持分の定めのない法人

(財産取得の時期の原則)

1の3・1の4共‐8 相続若しくは遺贈又は贈与による財産取得の時期は、次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次によるものとする。

(1) 相続又は遺贈の場合 相続の開始の時(失踪の宣告を相続開始原因とする相続については、民法第31条《失踪の宣告の効力》に規定する期間満了の時又は危難の去りたる時

(2) 贈与の場合 書面によるものについてはその契約の効力の発生した時、書面によらないものについてはその履行の時

(財産取得の時期の特例)

1の3・1の4共‐11 所有権等の移転の登記又は登録の目的となる財産について1の3・1の4共‐8の(2)の取扱いにより贈与の時期を判定する場合において、その贈与の時期が明確でないときは、特に反証のない限りその登記又は登録があった時に贈与があったものとして取り扱うものとする。ただし、鉱業権の贈与については、鉱業原簿に登録した日に贈与があったものとして取り扱うものとする。



(農地等の贈与による財産取得の時期)

1の3・1の4共‐10 農地法(昭和27年法律第229号)第3条第1項《農地又は採草放牧地の権利移動の制限》若しくは第5条第1項《農地又は採草放牧地の転用のための権利移動の制限》本文の規定による許可を受けなければならない農地若しくは採草放牧地(以下1の3・1の4共‐10においてこれらを「農地等」という。)の贈与又は同項第6号の規定による届出をしてする農地等の贈与に係る取得の時期は、当該許可があった日又は当該届出の効力が生じた日後に贈与があったと認められる場合を除き、1の3・1の4共‐8及び1の3・1の4共‐9にかかわらず、当該許可があった日又は当該届出の効力が生じた日によるものとする