2‐1‐2

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(棚卸資産の引渡しの日の判定)

2‐1‐2 棚卸資産の販売に係る収益の額は、その引渡しがあった日の属する事業年度の益金の額に算入するのであるが、その引渡しの日がいつであるかについては、例えば出荷した日、船積みをした日、相手方に着荷した日、相手方が検収した日、相手方において使用収益ができることとなった日等当該棚卸資産の種類及び性質、その販売に係る契約の内容等に応じその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち法人が継続してその収益計上を行うこととしている日によるものとする。この場合において、当該棚卸資産が土地又は土地の上に存する権利であり、その引渡しの日がいつであるかが明らかでないときは、次に掲げる日のうちいずれか早い日にその引渡しがあったものとすることができる。
(1) 代金の相当部分(おおむね50%以上)を収受するに至った日
(2) 所有権移転登記の申請(その登記の申請に必要な書類の相手方への交付を含む。)をした日

(委託販売に係る収益の帰属の時期)

2‐1‐3 棚卸資産の委託販売に係る収益の額は、その委託品について受託者が販売をした日の属する事業年度の益金の額に算入する。ただし、当該委託品についての売上計算書が売上の都度作成され送付されている場合において、法人が継続して当該売上計算書の到達した日において収益計上を行っているときは、当該到達した日は、その引渡しの日に近接する日に該当するものとして、法第22条の2第2項《収益の額》の規定を適用する。
(注) 受託者が週、旬、月を単位として一括して売上計算書を作成している場合においても、それが継続して行われているときは、「売上の都度作成され送付されている場合」に該当する。

(検針日による収益の帰属の時期)

2‐1‐4 ガス、水道、電気等の販売をする場合において、週、旬、月を単位とする規則的な検針に基づき料金の算定が行われ、法人が継続してその検針が行われた日において収益計上を行っているときは、当該検針が行われた日は、その引渡しの日に近接する日に該当するものとして、法第22条の2第2項《収益の額》の規定を適用する。

2‐1‐5 ~2‐1‐13  削除
(固定資産の譲渡に係る収益の帰属の時期)

2‐1‐14 固定資産の譲渡に係る収益の額は、別に定めるものを除き、その引渡しがあった日の属する事業年度の益金の額に算入する。ただし、その固定資産が土地、建物その他これらに類する資産である場合において、法人が当該固定資産の譲渡に関する契約の効力発生の日において収益計上を行っているときは、当該効力発生の日は、その引渡しの日に近接する日に該当するものとして、法第22条の2第2項《収益の額》の規定を適用する。
(注) 本文の取扱いによる場合において、固定資産の引渡しの日がいつであるかについては、2‐1‐2の例による。

(農地の譲渡に係る収益の帰属の時期の特例)

2‐1‐15 農地の譲渡があった場合において、当該農地の譲渡に関する契約が農地法上の許可を受けなければその効力を生じないものであるため、法人がその許可のあった日において収益計上を行っているときは、当該許可のあった日は、その引渡しの日に近接する日に該当するものとして、法第22条の2第2項《収益の額》の規定を適用する。
(注) 法人が農地の取得に関する契約を締結した場合において、農地法上の許可を受ける前に当該契約に基づく契約上の権利を他に譲渡したときにおけるその譲渡に係る収益の額を益金の額に算入する時期については、2‐1‐14による。この場合において、当該権利の譲渡に関する契約において農地法上の許可を受けることを当該契約の効力発生の条件とする旨の定めがあったとしても、当該定めは、当該許可を受けることができないことを契約解除の条件とする旨の定めであるものとして2‐1‐14のただし書を適用する。

(工業所有権等の譲渡に係る収益の帰属の時期の特例)

2‐1‐16 工業所有権等(特許権、実用新案権、意匠権及び商標権並びにこれらの権利に係る出願権及び実施権をいう。以下この節において同じ。)の譲渡につき法人が次に掲げる日において収益計上を行っている場合には、次に掲げる日は、その引渡しの日に近接する日に該当するものとして、法第22条の2第2項《収益の額》の規定を適用する。
(1) その譲渡に関する契約の効力発生の日
(2) その譲渡の効力が登録により生ずることとなっている場合におけるその登録の日

2‐1‐17 削除
(固定資産を譲渡担保に供した場合)

2‐1‐18 法人が債務の弁済の担保としてその有する固定資産を譲渡した場合において、その契約書に次の全ての事項を明らかにし、自己の固定資産として経理しているときは、その譲渡はなかつたものとして取り扱う。この場合において、その後その要件のいずれかを欠くに至ったとき又は債務不履行のためその弁済に充てられたときは、これらの事実の生じたときにおいて譲渡があったものとして取り扱う。
(1) 当該担保に係る固定資産を当該法人が従来どおり使用収益すること。
(2) 通常支払うと認められる当該債務に係る利子又はこれに相当する使用料の支払に関する定めがあること。
(注) 形式上買戻条件付譲渡又は再売買の予約とされているものであっても、上記のような条件を具備しているものは、譲渡担保に該当する。

(共有地の分割)

2‐1‐19 法人が他の者と土地を共有している場合において、その共有に係る土地をその持分に応じて分割したときは、その分割による土地の譲渡はなかったものとして取り扱う。
(注) その分割に要した費用の額は、その支出をした日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。

(法律の規定に基づかない区画形質の変更に伴う土地の交換分合)

2‐1‐20 一団の土地の区域内に土地(土地の上に存する権利を含む。以下2‐1‐20において同じ。)を有する2以上の者が、その一団の土地の利用の増進を図るために行う土地の区画形質の変更に際し、相互にその区域内に有する土地の交換分合(土地区画整理法、都市再開発法等の法律の規定に基づいて行うものを除く。以下2‐1‐20において同じ。)を行った場合には、その交換分合が当該区画形質の変更に必要最小限の範囲内で行われるものである限り、その交換分合による土地の譲渡はなかったものとして取り扱う。この場合において、当該区域内にある土地の一部がその区画形質の変更に要する費用に充てるために譲渡されたときは、当該2以上の者が当該区域内に有していた土地の面積の比その他合理的な基準によりそれぞれその有していた土地の一部を譲渡したものとする。
(注)
1 その区画形質の変更に要した費用の額は、土地の取得価額に算入することに留意する。
2 この取扱いは、当該交換分合が、一団の土地の区画形質の変更に伴い行われる道路その他の公共施設の整備、不整形地の整理等に基因して行われるもので、四囲の状況からみて必要最小限の範囲内であると認められるものについて適用できることに留意する。

(道路の付替え)

2‐1‐21 法人が、自己の有する土地の利用上障害となっている既存の公道(他の者の有する私道を含む。以下2‐1‐21において同じ。)を移転する目的で当該土地の一部に当該公道に代わるべき道路を建設し、当該道路及びその敷地に係る土地と当該公道の敷地に係る土地とを交換した場合には、その交換による土地の譲渡はなかったものとして取り扱う。
(注) その道路の建設及び交換に要した費用の額は、土地の取得価額に算入することに留意する。

(履行義務が一定の期間にわたり充足されるものに係る収益の帰属の時期)

2‐1‐21の2 役務の提供(法第64条第1項《長期大規模工事の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度》の規定の適用があるもの及び同条第2項《長期大規模工事以外の工事の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度》の規定の適用を受けるものを除き、平成30年3月30日付企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」の適用対象となる取引に限る。以下2‐1‐21の3までにおいて同じ。)のうちその履行義務が一定の期間にわたり充足されるもの(以下2‐1‐30までにおいて「履行義務が一定の期間にわたり充足されるもの」という。)については、その履行に着手した日から引渡し等の日(物の引渡しを要する取引にあってはその目的物の全部を完成して相手方に引き渡した日をいい、物の引渡しを要しない取引にあってはその約した役務の全部を完了した日をいう。以下2‐1‐21の7までにおいて同じ。)までの期間において履行義務が充足されていくそれぞれの日が法第22条の2第1項《収益の額》に規定する役務の提供の日に該当し、その収益の額は、その履行義務が充足されていくそれぞれの日の属する事業年度の益金の額に算入されることに留意する。

(履行義務が一時点で充足されるものに係る収益の帰属の時期)

2‐1‐21の3 役務の提供のうち履行義務が一定の期間にわたり充足されるもの以外のもの(以下2‐1‐30までにおいて「履行義務が一時点で充足されるもの」という。)については、その引渡し等の日が法第22条の2第1項《収益の額》に規定する役務の提供の日に該当し、その収益の額は、引渡し等の日の属する事業年度の益金の額に算入されることに留意する。

(履行義務が一定の期間にわたり充足されるもの)

2‐1‐21の4 次のいずれかを満たすものは履行義務が一定の期間にわたり充足されるものに該当する。
(1) 取引における義務を履行するにつれて、相手方が便益を享受すること。
(注) 例えば、清掃サービスなどの日常的又は反復的なサービスはこれに該当する。
(2) 取引における義務を履行することにより、資産が生じ、又は資産の価値が増加し、その資産が生じ、又は資産の価値が増加するにつれて、相手方がその資産を支配すること。
(注) 上記の資産を支配することとは、当該資産の使用を指図し、当該資産からの残りの便益のほとんど全てを享受する能力(他の者が当該資産の使用を指図して当該資産から便益を享受することを妨げる能力を含む。)を有することをいう。
(3) 次の要件のいずれも満たすこと。
イ 取引における義務を履行することにより、別の用途に転用することができない資産が生じること。
ロ 取引における義務の履行を完了した部分について、対価の額を収受する強制力のある権利を有していること。

(履行義務が一定の期間にわたり充足されるものに係る収益の額の算定の通則)

2‐1‐21の5 履行義務が一定の期間にわたり充足されるものに係るその履行に着手した日の属する事業年度から引渡し等の日の属する事業年度の前事業年度までの各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入する収益の額は、別に定めるものを除き、提供する役務につき通常得べき対価の額に相当する金額に当該各事業年度終了の時における履行義務の充足に係る進捗度を乗じて計算した金額から、当該各事業年度前の各事業年度の収益の額とされた金額を控除した金額とする。
(注)
1 本文の取扱いは、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる場合に限り適用する。
2 履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができない場合においても、当該履行義務を充足する際に発生する原価の額を回収することが見込まれる場合には、当該履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができることとなる時まで、履行義務を充足する際に発生する原価のうち回収することが見込まれる原価の額をもって当該事業年度の収益の額とする。
3 (注)2にかかわらず、履行に着手した後の初期段階において、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができない場合には、その収益の額を益金の額に算入しないことができる。

(履行義務の充足に係る進捗度)

2‐1‐21の6 2‐1‐21の5の「履行義務の充足に係る進捗度」とは、役務の提供に係る原価の額の合計額のうちにその役務の提供のために既に要した原材料費、労務費その他の経費の額の合計額の占める割合その他の履行義務の進捗の度合を示すものとして合理的と認められるものに基づいて計算した割合をいう。
(注)
1 2‐1‐21の4(1)(注)の日常的又は反復的なサービスの場合には、例えば、契約期間の全体のうち、当該事業年度終了の日までに既に経過した期間の占める割合は、履行義務の進捗の度合を示すものとして合理的と認められるものに該当する。
2 本文の既に要した原材料費、労務費その他の経費の額のうちに、履行義務の充足に係る進捗度に寄与しないもの又は比例しないものがある場合には、その金額を進捗度の見積りには反映させないことができる。

(請負に係る収益の帰属の時期)

2‐1‐21の7 請負(法第64条第1項《長期大規模工事の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度》の規定の適用があるもの及び同条第2項《長期大規模工事以外の工事の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度》の規定の適用を受けるものを除く。以下2‐1‐21の7において同じ。)については、別に定めるものを除き、2‐1‐21の2及び2‐1‐21の3にかかわらず、その引渡し等の日が法第22条の2第1項《収益の額》に規定する役務の提供の日に該当し、その収益の額は、原則として引渡し等の日の属する事業年度の益金の額に算入されることに留意する。ただし、当該請負が2‐1‐21の4(1)から(3)までのいずれかを満たす場合において、その請負に係る履行義務が充足されていくそれぞれの日の属する事業年度において2‐1‐21の5に準じて算定される額を益金の額に算入しているときは、これを認める。
(注)
1 例えば、委任事務又は準委任事務の履行により得られる成果に対して報酬を支払うことを約している場合についても同様とする。
2 2‐1‐1の4の取扱いを適用する場合には、その事業年度において引き渡した建設工事等の量又は完成した部分に対応する工事代金の額をその事業年度の益金の額に算入する。

(建設工事等の引渡しの日の判定)

2‐1‐21の8 2‐1‐21の7本文の場合において、請負契約の内容が建設工事等を行うことを目的とするものであるときは、その建設工事等の引渡しの日がいつであるかについては、例えば作業を結了した日、相手方の受入場所へ搬入した日、相手方が検収を完了した日、相手方において使用収益ができることとなった日等当該建設工事等の種類及び性質、契約の内容等に応じその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち法人が継続してその収益計上を行うこととしている日によるものとする。

(不動産の仲介あっせん報酬の帰属の時期)

2‐1‐21の9 土地、建物等の売買、交換又は賃貸借(以下2‐1‐21の9において「売買等」という。)の仲介又はあっせんをしたことによる報酬の額は、その履行義務が一定の期間にわたり充足されるものに該当する場合(2‐1‐21の7本文の取扱いを適用する場合を除く。)を除き、原則としてその売買等に係る契約の効力が発生した日の属する事業年度の益金の額に算入する。ただし、法人が、売買又は交換の仲介又はあっせんをしたことにより受ける報酬の額について、継続して当該契約に係る取引の完了した日(同日前に実際に収受した金額があるときは、当該金額についてはその収受した日。以下2‐1‐21の9において同じ。)において収益計上を行っている場合には、当該完了した日は、その役務の提供の日に近接する日に該当するものとして、法第22条の2第2項《収益の額》の規定を適用する。

(技術役務の提供に係る報酬の帰属の時期)

2‐1‐21の10 設計、作業の指揮監督、技術指導その他の技術役務の提供を行ったことにより受ける報酬の額は、その履行義務が一定の期間にわたり充足されるものに該当する場合(2‐1‐21の7本文の取扱いを適用する場合を除く。)を除き、原則としてその約した役務の全部の提供を完了した日の属する事業年度の益金の額に算入するのであるが、2‐1‐1の5の取扱いを適用する場合には、その支払を受けるべき報酬の額が確定する都度その確定した金額をその確定した日の属する事業年度の益金の額に算入する。ただし、その支払を受けることが確定した金額のうち役務の全部の提供が完了する日まで又は1年を超える相当の期間が経過する日まで支払を受けることができないこととされている部分の金額については、その完了する日とその支払を受ける日とのいずれか早い日までその報酬の額を益金の額に算入することを見合わせることができる。

(運送収入の帰属の時期)

2‐1‐21の11 運送業における運送収入の額は、その履行義務が一定の期間にわたり充足されるものに該当する場合(2‐1‐21の7本文の取扱いを適用する場合を除く。)を除き、原則としてその運送に係る役務の提供を完了した日の属する事業年度の益金の額に算入する。ただし、法人が、運送契約の種類、性質、内容等に応じ、例えば次に掲げるような方法のうちその運送収入に係る収益の計上基準として合理的であると認められるものにより継続してその収益計上を行っている場合には、当該計上基準により合理的と認められる日は、その運送収入に係る役務の提供の日に近接する日に該当するものとして、法第22条の2第2項《収益の額》の規定を適用する。
(1) 乗車券、乗船券、搭乗券等を発売した日(自動販売機によるものについては、その集金をした時)にその発売に係る運送収入の額につき収益計上を行う方法
(2) 船舶、航空機等が積地を出発した日に当該船舶、航空機等に積載した貨物又は乗客に係る運送収入の額につき収益計上を行う方法
(3) 一の航海(船舶が発港地を出発してから帰港地に到着するまでの航海をいう。以下2‐1‐21の11において同じ。)に通常要する期間がおおむね4月以内である場合において、当該一の航海に係る運送収入の額につき当該一の航海を完了した日に収益計上を行う方法
(4) 運送業を営む2以上の法人が運賃の交互計算又は共同計算を行っている場合における当該交互計算又は共同計算によりその配分が確定した日に収益計上を行う方法
(5) 海上運送業を営む法人が船舶による運送に関連して受払いする滞船料について、その額が確定した日に収益計上を行う方法
(注) 早出料については、その額が確定した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。

(短期売買商品等の譲渡に係る損益の計上時期の特例)

2‐1‐21の12 短期売買商品等(法第61条第1項《短期売買商品等の譲渡損益及び時価評価損益》に規定する短期売買商品等をいう。以下2‐1‐21の13までにおいて同じ。)の譲渡損益の額(同項に規定する譲渡利益額又は譲渡損失額をいう。以下2‐1‐21の12において同じ。)は、原則として譲渡に係る契約の成立した日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入するのであるが、法人が当該譲渡損益の額(事業年度終了の日において未引渡しとなっている短期売買商品等に係る譲渡損益の額を除く。)をその短期売買商品等の引渡しのあった日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入している場合には、これを認める。
(注)
1 短期売買商品等の取得についても、原則として取得に係る契約の成立した日に取得したものとしなければならないのであるが、その引渡しのあった日に取得したものとして経理処理をしている場合には、事業年度終了の日において未引渡しとなっている短期売買商品等を除き、本文の譲渡の場合と同様に取り扱う。この場合、令第118条の6第1項《短期売買商品等の一単位当たりの帳簿価額の算出の方法及びその選定の手続等》の規定の適用についても同様とする。
2 本文及び(注)1の取扱いは、譲渡及び取得のいずれについてもこれらの取扱いを適用している場合に限り、継続適用を条件として認めるものとする。

(短期売買業務の廃止に伴う短期売買商品等から短期売買商品等以外の資産への変更)

2‐1‐21の13 法第61条第5項《短期売買商品等のみなし譲渡》の「短期売買商品等の売買を行う業務の全部を廃止したとき」とは、反復継続して行う短期売買商品等(同条第1項に規定する仮想通貨以下2‐3‐65までにおいて「仮想通貨」という。を除く。以下2‐1‐21の13において同じ。)の売買を主たる業務として又は従たる業務として営んでいる法人が、その業務を行っている事業所、部署等の撤収、廃止等をし、当該法人が当該業務そのものを行わないこととした場合をいうのであるから、単に、保有する短期売買商品等の売却を行わないこととした場合は、これに該当しないことに留意する。

(仮想通貨信用取引に係る現渡しの方法による決済を行った場合の損益の計上時期)

2‐1‐21の14 法第61条第7項《短期売買商品等の譲渡損益及び時価評価損益》に規定する仮想通貨信用取引の方法により仮想通貨の売付けを行った場合において、いわゆる現渡しの方法による決済を行ったときは、当該取引に係る譲渡損益の額は、当該決済に係る約定が成立した日に計上する。

(有価証券の譲渡による損益の計上時期)

2‐1‐22 有価証券の譲渡による法第61条の2第1項《有価証券の譲渡損益の益金算入等》に規定する譲渡利益額又は譲渡損失額(以下2‐1‐23の3までにおいて「譲渡損益の額」という。)の計上は、同項の規定に基づき原則として譲渡に係る契約の成立した日に行うこととなるのであるから、次に掲げる場合には、それぞれ次に掲げる日に譲渡損益の額を計上する。
(1) 証券業者等に売却の媒介、取次ぎ若しくは代理の委託又は売出しの取扱いの委託をしている場合当該委託をした有価証券の売却に関する取引が成立した日
(2) 相対取引により有価証券を売却している場合金融商品取引法第37条の4《契約締結時等の書面の交付》に規定する書面に記載される約定日、売買契約書の締結日などの当該相対取引の約定が成立した日
(3) その譲渡損益の額が次によるものである場合次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める日
イ その法人の有していた株式(出資、新株予約権及び投資信託及び投資法人に関する法律第2条第17項《定義》に規定する新投資口予約権を含む。以下2‐1‐22において同じ。)を発行した法人の合併によるものについては、合併の効力を生ずる日(新設合併の場合は、新設合併設立法人の設立登記の日
ロ その法人の有していた株式を発行した法人の分割型分割によるものについては、分割の効力を生ずる日(新設分割の場合は、新設分割設立法人の設立登記の日
ハ 株式交換又は株式移転によるものについては、株式交換の効力を生ずる日又は株式移転完全親法人の設立登記の日

(有価証券の譲渡による損益の計上時期の特例)

2‐1‐23 有価証券の譲渡損益の額は、原則として譲渡に係る契約の成立した日に計上しなければならないのであるが、令第119条の2第2項本文又は第3項《有価証券の1単位当たりの帳簿価額の算出の方法》に規定する区分に応じ、法人が当該譲渡損益の額(事業年度終了の日において未引渡しとなっている有価証券に係る譲渡損益の額を除く。)をその有価証券の引渡しのあった日に計上している場合には、これを認める。
(注)
1 有価証券の取得についても、原則として取得に係る契約の成立した日に取得したものとしなければならないのであるが、その引渡しのあった日に取得したものとして経理処理をしている場合には、事業年度終了の日において未引渡しとなっている有価証券を除き、本文の譲渡の場合と同様に取り扱う。この場合、同条第1項の規定の適用についても同様とする。
2 本文及び(注)1の取扱いは、譲渡及び取得のいずれについてもこれらの取扱いを適用している場合に限り、継続適用を条件として認めるものとする。

(短期売買業務の廃止に伴う売買目的有価証券から満期保有目的等有価証券又はその他有価証券への区分変更)

2‐1‐23の2 令第119条の11第1項第1号ロ《有価証券の区分変更等によるみなし譲渡》に規定する短期売買業務の全部を廃止したことという事実は、反復継続して行う有価証券の売買を主たる業務として又は従たる業務として営んでいる法人が、その業務を行っている事業所、部署等の撤収、廃止等をし、当該法人が当該業務そのものを行わないこととしたことをいうのであるから、単に、保有する同号に掲げる売買目的有価証券の売却を行わないこととしたことは上記の事実に該当しないことに留意する。
(注) 本文の適用は、事業所ごと、かつ、令第119条の12第1号《売買目的有価証券の範囲》に規定する「専担者売買有価証券」、2‐3‐27《短期売買目的で取得したものである旨を表示したものの意義》に定める「短期売買有価証券」又は令第119条の12第2号に規定する「信託財産に属する有価証券」の区分ごとに判定する。

(現渡しの方法による決済を行った場合の損益の計上時期)

2‐1‐23の3 法第61条の2第21項《信用取引等の譲渡利益額又は譲渡損失額》に規定する信用取引の方法により株式の売付けを行った場合において、いわゆる現渡しの方法による決済を行ったときは、当該取引に係る譲渡損益の額は、当該決済に係る約定が成立した日に計上する。

(売却及び購入の同時の契約等のある有価証券の取引)

2‐1‐23の4 同一の有価証券(法第61条の3第1項第1号《売買目的有価証券の期末評価額》に規定する売買目的有価証券を除く。)が売却の直後に購入された場合において、その売却先から売却をした有価証券の買戻し又は再購入(証券業者等に売却の媒介、取次ぎ若しくは代理の委託をしている場合の当該証券業者等からの購入又は当該証券業者等に購入の媒介、取次ぎ若しくは代理の委託をしている場合の当該購入を含む。)をする同時の契約があるときは、当該売却をした有価証券のうち当該買戻し又は再購入をした部分は、その売却がなかったものとして取り扱う。
(注)
1 同時の契約がない場合であっても、これらの契約があらかじめ予定されたものであり、かつ、売却価額と購入価額が同一となるよう売買価額が設定されているとき又はこれらの価額が売却の決済日と購入の決済日との間に係る金利調整のみを行った価額となるよう設定されているときは、同時の契約があるものとして取り扱う。
2 本文の適用を受ける取引に伴い支出する委託手数料その他の費用は、当該有価証券の取得価額に含めない。
3 購入の直後に売却が行われた場合の当該購入についても同様に取り扱う。